[Amazon Connect] IVRシステムでキー入力に戸惑うユーザーのサポート
1 はじめに
AIソリューション部の平内(SIN)です。
Amazon Connect(以下、Connect)では、IVRだけでシステムをコンタクトフローを作成することで、自動応答の無人システムを構築することができます。
これまで、本ブログでも、以下のようなものを作成してみました。
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しかし、IVRを利用するためには、顧客にキーを押してもらう必要があります。iPhoneだと、キーパッドを表示しての操作となります。そして、それに戸惑ってしまうユーザーもいるかも知れません。
IVRとしては、キーを押してもらわないと、まったく進めようが無いため、これはお手上げとなります。
今回は、このような場合への対応策を少し考えてみました。
2 キー入力に戸惑うユーザーの検出
コンタクトフローを作成する上で、キー入力に戸惑っている場合の検出は、次のとおりです。
(1) 顧客の入力を取得する
顧客の入力を取得するブロックの場合は、タイムアウトへの分岐となります。
タイムアウトに分岐するまでの時間は、オプションで設定されます。
(2) 顧客の入力を保存する
顧客の入力を保存するブロックの場合は、タイムアウトへの分岐がありませんが、保存された値が、Timeoutとなります。
Timeoutは、保存済みのお客様の入力に格納されるので、問い合わせ入力を確認するブロックで検出できます。
なお、顧客の入力を保存するでの、タイムアウトまでの時間は、エントリ間のディレクトできまります。
3 対応
キー入力に戸惑うユーザーを救う手立ては、別の方法(IVRなしで対応可能な電話番号)への案内のアナウンスを流したり、若しくは、人間が対応するしか無いでしょう。
(1) アナウンスを流す
タイムアウトを検出した場合に、自動応答以外へのアナウンスを流して切断するようなフローの例を書いてみました。
無人化が、どうしても必要な場合は、このような方法しか無いかも知れません。
(2) 人間が対応する
タイムアウトを検出した場合に、別の電話(有人対応)へ転送するフローの例を書いてみました。
しかし、無人化を想定した自動応答のシステムに、対応するための専用オペレータが配置できない電話へ転送する場合は、電話に出れないことも想定して、対処しておく必要があります。
電話番号への転送ブロックでは、「転送先の電話が出ない」などタイムアウトした場合の処理も書けるようになりましたので、状況に応じた要領を検討できます。
参考:[Amazon Connect] 「電話番号への転送」ブロックからコンタクトフローへ戻れるようになりました。
4 最後に
強力なIVRですが、「キー入力に戸惑う」状況も一定数発生すると予想されます。
システムの特性や、専用オペレータの配置など、状況によってベストな対応方法が変わると思いますが、IVRを使用するコンタクトフローの最初の「顧客入力」では、何らかの仕組みを構築する必要があると感じています。
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